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<ブログ25>ヨーロッパ通信4 オークションB Bidding(前編) 〜競売〜
2008/09/03 14:01:46
  こんにちは、海外仕入れ担当の萬田克佳です。
皆様、如何お過ごしでしょうか?
福岡では、夏の猛暑から一転、日毎に涼しくなり、秋の気配となりました。
夏が好きな私としては、季節が移ろい行くことに少し寂しさを感じつつ。。。

先週のブログ、ヴィクトリアジャーナルをご覧いただいた方はご存知だと思いますが、先月、マネージャーの山本、稲田と共に、ヨーロッパの仕入れに行って来ました。今回も、フェアや、オークション等で皆様にご満足頂ける、上質のアンティークを求め奮闘しましたが・・・その詳細は、山本のブログシリーズ、ヴィクトリアジャーナル“英国研修レポート”をお楽しみに。

さて、連載でお伝えしている“オークション”シリーズも今回で第三回となります。
前回は、オークションの下準備である、カタログと展示会(下見会)についてお話しました。
ヨーロッパ通信3 オークションA Catalogue/Viewing 〜カタログ/展示会〜
 
  今回は、オークションの醍醐味、Bidding(競売)について。

 
 

     ヨーロッパ通信4 オークションB Bidding(前編) 〜競売〜
 
 
3.Bidding(競売)

(1)Registration(登録)
まずは、オークションの競りに参加するための登録の手続きを行います。
オークション登録用紙に個人情報の詳細を記入し、万が一の保証のため、所有しているクレジットカードの番号を登録する必要があります。ヨーロッパではホテルやチケットを予約するときでさえ(インターネット予約だけではなく、電話予約のときも同様に。。。)、必ずクレジットカードの詳細を教えなければなりません。
多民族が共存するヨーロッパの厳戒な運営体制であり、自分の行動に常に責任が問われることをひしひしと感じます。
 
  クリスティーズでは、購入履歴のある方を対象に、個人情報を内蔵したクリスティーズオリジナルの個人カードが与えられ、再登録の手続きの手間が省けます。
登録手続きの全てが完了したら、見たことがある方も多いのではないのでしょうか、番号の付いたPaddle(パドル)が渡されます。

       
       
       Paddle(パドル)。
     Biddingでの個人を証明するIDの役割をします。

 
 
(2)Bidding(競売)本番
 
 



Biddingスタート!

Biddingの始まりです。
スタート価格は、オークション会社にもよりますが
Estimate(見積評価額)の半額ぐらいからです。
しかし作品によっては、Estimateよりスタート価格が高くなる場合があります。それは、Written Bidsのためです。
 
 
Written Bidsとは、当日のBiddingに参加できない人を対象に、あらかじめ最高落札金額をオークション会社の申請用紙に記入し、その金額内で競り落とせれば落札出来る、ヨーロッパのどのオークション会社でも導入されているシステムです。
通常はWritten Bidsされた作品に対しても、Estimate以下の価格からスタートしますが、Written Bidsを申請した人が多い作品に対しては、その方達の中の最低申請金額の人が対象となり、その金額からBiddingが始まるのです。スタート価格が高くなるのはこのためです。
本来Written Bidsは、オークションに参加する時間が無い人のために利用されていたのですが、落札できる可能性はとても低く、本当に落札したいものに対してはあまり効果的な手段では無いとは思うのですが。。。そこは、伝統を重んじるヨーロッパ、現代文明の産物、電話やインターネットで参加することも可能ですが、現在でもそのシステムは存在し活用されています。

さて、実際のBiddingの進行です。
皆様もご存知だとは思いますが、Biddingを統括する人、Auctioneerを中心に進行されていくのですが、金額がコールされた後に、Auctioneerに対して、挙手や目で合図、頷くなどの意思表示をすることによって、その作品に対しての競りに参加することが出来ます。
Biddingでの金額の上昇は、基本的にはこちらが勝手に発言することはできず、各オークション会社の規定によって上昇率が設定されています。(たまに、大きな声で、金額を発言する方もいますが・・・)
 
 


 

Masterpiece(傑作品)の競りの競合に、会場は緊迫した雰囲気に。。

 
 
クリスティーズでは£50〜£1000までは挙手する度に£50ずつ自動的に加算されていき、£1000〜£2000までは£100ずつ、£2000〜£3000までは、£200ずつ、£3,000〜£5,000までは変則で、£200,£500,£800と加算され(例:£3200, £3500, £3800)、£5,000〜£10,000までは£500ずつ。。と競売価格の約10%の額が上乗せられ、競りが進行していきます。

落札金額は、時期や出展作品にもよりますが、見積評価額を超えることのほうが一般的です。上質のものであればなおさらです。従って、オークションの競りでどうしても落したいものに対しては、最低でも見積予想金額の2倍は準備しなければなりません。


Bidding落札シーン。ハンマー叩音が終焉を意味します。

 
 
また、万が一競りの競合者がいない場合、Estimate以下の安価で購入できると思われる方もいると思いますが、残念ながら、その確率はとても低いのです。
それは、オークション会社は、会社の所有品を出展することも極稀にありますが、ほとんどが社外者から提供されるため、提供者とオークション会社が協議をして、Estimateとは別に、最低落札金額を設定することが出来るのです。ゆえに、最終落札金額が、設定金額以下で他に競合者がいない場合は、Auctioneerから“Pass”と言われ、その作品の落札該当者はいなかったということになるのです。
通常、設定落札金額はEstimateと同じぐらいの金額に設定されているので、オークションでEstimateの半値で買えるということは、ほとんど皆無に等しいのです。

アンティークを美術品として扱うヨーロッパのオークション会社には、必ずその価値を評価するスペシャリストが存在します。最低落札金額を設定しているところに、彼らのプライドと評価した作品に対する敬意の表れが感じられます・・・

次回はBidding後編を、具体的な実例を挙げてお伝えします。

いつもご愛読して頂きありがとうございます。
オークションC Bidding(後編) もぜひお楽しみにしてください。
 
この記事のURL : http://www.yumeori.net/96817.html
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