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<ブログ23>夢工房便り No.4 工房長日記 Part2
2008/08/23 21:03:15
   夢工房便り No.4   
 
こんにちは。工房長の村田です。
私のブログとしては第二回目となります。
今回は、木材について・・・・
私は、家具職人でありますが、木が好きで家具つくりを始めたということもありいつも、木材を見つめています。百年たった家具の木を観察していると、いろいろと思うことがあります。

工房長日記 Part 1 はこちらからどうぞ →  工房長日記 Part 1


 
 
<工房長日記 Part 2>

木材は、長い時間をかけてゆっくりと乾燥していきます。
木は、もちろん生き物なので、水分を多量に含んでいます。そのため、収縮、膨張をします。その際、ゆがみが出ることがあります。
木材として使う場合、大きくゆがんだりしないように、しっかりと乾燥させなければいけません。伐採後、数年、数十年と乾燥に時間をかけます。このように、長い時間をかけ、なるべく動きがないように、出きるだけ乾燥したうえで、はじめて家具用材として使われます。
 
 
それだけ長い時間を掛けて乾燥しても、木は生きているので、家具に生まれ変わった後も、収縮、膨張をくりかえしながら、少しづつ乾燥を進めていきます。「家具に生まれ変わってからも、収縮、膨張をくりかえすのなら、ゆがみが出て、家具が壊れるのではないか?」と思われるでしょうが、それは、作り手の技術によってある程度はカバーされます。作り手は、将来の木の動きを予想して、木を組んでいきます。




将来の木の動きを予想して作られた家具の一例
(天板が100年の時を経て収縮してます)

 
 
このように、家具として生まれ変わった後も、ゆっくりと乾燥をしていき、それが、百年以上ともなると、かなりの動きを目の当りにすることもあります。
先日、あるサイドボードの天板が乾燥し収縮して、下部との接合部が露出しているものがありました。(構造的には何の問題もないものです。)その接合部の露出のおかげで、はっきりと確認できたのですが、奥行き約50センチほどの天板が1−2センチほど、乾燥し縮んでいました。木というものはあらためてこんなに乾燥し、サイズが変わるのものだと実感させられます。
余談ですが、普通は、作り手は、接合部が将来露出するようなつくりはしません。多分、予想を超えた収縮が長い年月の間にあったのではないかと思われます。ほかにも、天板と幕板の接合部が離れてしまったテーブルもありました。
やはり、百年という時間の中で木というものは動くものなんです。もちろん、夢工房では、そのような場合、家具が少しでも長く使われるようにわずかな手直しをしてあげます。正しい作り方をされた家具は、そのわずかな手直しだけでいいのです。材料の大きさが変わるだけでなく、家具の天板、側板などの、はぎ合わせている板材をなでてやると、接続部などでのわずかな波うち、木の変化を感じることができます。
 
 


 
 
家具の天板や、側板などに必要な幅広の板を作る場合、何枚かの板材を並べて接着していくのですが、それにも、いろいろと約束事があり、下手な接続方法だと、長持ちしません。木の繊維方向、板目、柾目、木表、木裏、そして、それぞれの木のくせなども考えていかないといけません。そういったことをふまえて、百年以上経った家具に触れると、板材の変化を感じられ、昔の職人の心意気、意識の高さを感じることができます。
アンティーク家具は、そういった、新しい家具にはない、板材のわずかな変化などからも、歴史を感じることが出来ます。
 
  作られたばかりの家具ももちろんいいのですが、時代を経てきた古い家具は鑑賞するだけでなく、触れることによっても歴史を感じとることが出来ます。
工房で家具の手直しをする際、カンナかけをしてみると、驚くことがよくあるのですが、表面を少し削っただけで、きれいな木の地肌がでてくるのです。まるで、現代の木と同じような感触です。ほとんど同じなんです。百年以上もたってるのにですよ!
あらためて、木というものは長生きするものだと思いました。
木は、家具というものに変化して、百年を越えてなお元気に生きています。
私は、これを少しでも、長く、家具として使われるよう、これからも、手直し、手助けをして行けたらと、思っています。

長くなりましたが、それでは、また・・・・・・
 
この記事のURL : http://www.yumeori.net/96490.html
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