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<ブログ21>ヨーロッパ通信3 オークションA カタログ/展示会
2008/08/02 14:27:01
ヨーロッパ通信3 オークションA
Catalogue/Viewing
〜カタログ/展示会〜
こんにちは、海外仕入れ担当の萬田克佳です。
前回はオークションの歴史についてお話ししました。
→
ヨーロッパ通信2 オークション@ Auction History 〜オークションの歴史〜
今回から、実際のオークションのシステムについて書きたいと思います。
1.Catalogue(カタログ)
オークションに競売にかけられるものは、どこのオークションでも、出展されるものの内容を載せたカタログが出版され、オークション会場で購入することができますし、そのカタログを事前に注文して入手することも出来ます。
小さい規模のオークション会社では、出展品の番号と簡単な解説文を書いたのみのカタログですが、クリスティーズではカタログを専門に作る部署があって、カタログ一点、一点に対しての詳細な解説文を写真付きで見やすく記載されています。(クリスティーズの学校では、実際にカタログを制作する講義が設けられています。)
カタログの価格は、小さいオークションハウスでは、文章のみの場合、一番安価なもので、1ポンド(約220円)からありますが、手の込んだ大手のものは、高額のもので30ポンド(約6600円)になります。
オークションには多くの作品が出展されるため、全てを展示場で見て確認することは困難なので、夢織では、その展示品を見落とさないために、このカタログであらかじめどういうものがあるかをしっかりと厳選しています。
また、ヨーロッパ中でどういうオークションが開催されているかを常にチェックし、気になるオークションにはカタログを注文して出展作品を吟味し、オークションに参加するか否かを決断します。
展示作品の詳細を載せた最高額のカタログの一部
2.Viewing(展示会)
どのオークションハウスでも、オークションに出展される作品を展示する、Viewingという期間が3〜5日間ぐらいあり、その期間に、実際に作品を見ることができ、そのコンディション等を自分でチェックすることができます。クリスティーズでは、オークションによって、その分野のスペシャリストが専属されており、気になるものの詳細を知りたい場合は、スタッフに尋ねると、奥から呼んでもらえます。
最高級の作品を展示しているViewing(展示会)の光景
このViewingで、気になる展示品に対して、コンディションを細かくチェックすることがとても重要なのです。ヨーロッパでは、たとえ大手のオークション会社でも、ダメージ表記がないものでも、欠けやひびがあることが実例するため、実際にそのものを見て必ず確認する必要があるのです。例えば、陶磁器では繊細なレリーフ上に欠けがないか、絵付けが当時の絵付けのままの状態か、アールヌーボー期の作家ものの照明はアイアンとガラス部にダメージが無く、その年代のものでその作家によってつくられたものであるか等、競りで落とす可能性のあるものは目を凝らしてチェックします。
その理由から、夢織では、viewingで実物の状態を確認しない限り、オークションの競りには参加致しません。
ただし、これは単にヨーロッパ人がいい加減であるということではなく、ヨーロッパと日本のアンティークに対する認識の差からだと思います。
現代でも、ヨーロッパでは、歴史的建造物や100年以上経つ邸宅と近代の文明が共存して生活が送られています。それは、時代が変わり、全てを新しいものへと作り変えるのではなく、その国の一人一人が歴史と文化に敬意を示し、共存の道を探る姿勢からくるのではないでしょうか。
それは、アンティークに対しても当てはまることで、そのものに価値を見出す、例えば、それはその時代背景を表現したデザイン様式であったり、現代では作り得ない彫刻や絵付けの技術であったり、そういうものが現代に存在していることに感動し、敬意を示す、歴史と文化を重んじるヨーロッパ人の思想からだと私は思います。
現代の日本人は、便利さを追求し、新しいものを創造することのみに執着しているように思えます。
現代と歴史が共存し、本物に価値を見出すヨーロッパ人の価値観に、学ぶことがあると思うのは私だけでしょうか。
今日はここまでで。。。
次回は、オークションの醍醐味、bidding(競り)についてお話します。
お楽しみに。
この記事のURL :
http://www.yumeori.net/95885.html
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