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<ブログ17>絨毯シリーズ第7話 ウイグルの若き民族歌手との出会いと別れ(パート2)
2008/06/25 22:12:46
  <前回のあらすじ>      
前回は、千年の歴史を誇るムカーム(古謡)を今に伝える、ウイグル族の若き民族歌手との出会いを語りました。いよいよ、北九州で、彼と私達の、音楽と生活の道を模索する旅が始まりました・・・。

<ブログ16>絨毯シリーズ第6話 ウイグルは、日本人のルーツ(パート2)



第7話 ウイグルの若き民族歌手との出会いと別れ(パート2)


まず、彼の北九州での滞在資格を得るために、受け入れの学校探しから始まります。幸いに、国際交流に前向きな、私学の学長の計らいで、聴講生のビザを取得することができました。そして、半年後には、私の友人の協力で、福岡教育大学の研究生として、正式に席を置くことになります。授業についていくには、日本語の理解が必要です。日本語の個人レッスンをつけました。さあ、次は彼の生活です。彼の民族音楽を理解してくれそうな知人、友人達に、まず聴いて貰うことにしました。彼と私の音楽行脚が始りました・・・・・・。
彼の歌を聴いた方からの感想です。

これまでに聴くことのなかった、天山山脈を吹き抜ける風の音にも似た歌声に、酔いました。福岡でも、是非、もっと多くの方々に聴く機会を与えてくださればと思っています。また、彼ら民族の生活文化の中のお茶を、日本の茶道の源流の一つの接点として、もっともっと知っていただく催しを実現させたいです・・・・・・福岡の異業種交流会で聴いていただいた、茶道家のKさんから。(ウイグルでは、お客様にお茶を振舞う時に、お茶碗を回して、お茶碗の表側をお客様に向けて差し出す習慣があったそうです。それは、まさに、茶道のお点前と同じなんです)

先日は、大変素晴らしい演奏会を開いていただき、有り難うございました。乾いた砂漠に鳴り響くウイグルの音楽を久しぶりに耳にし、とても心豊かな時間をすごすことができ、感謝致しております。
大変素晴らしい才能をお持ちですのに、日本で安定した演奏活動が行えないのは、とても残念に存じます。実は、私は、シルクロードが好きで、音楽が好きで、2度ほど旅行をし、楽器を購入しました。もし、よろしかったら、次回の演奏会でお使いいただければ幸いです・・・・・・「ウイグルの歌と踊りの会」で聴いていただいて、早速、民族楽器(ドゥタール)を貸してくださったK先生から。  

 
ドゥタール
洋梨型の木製共鳴胴と長い棹をもつ、
2弦からなるリュート属撥弦楽器

彼の歌を聴かせていただいた時、雨で湿度が高かったにも拘わらず、私の頭の中には、日干しレンガの古城跡や、カレーズ(砂漠の地下を流れる水路)が点々と続く乾燥した原野、或いは、その中をどこまでも伸びている道に、カゲロウが出て、遠くで雪をいただく天山山脈の峰々がゆれている、そんな情景が、スライド写真のように映し出されました。そして、土ぼこりと羊肉を焼く匂い、或いは、香辛料や人々の体臭が甦ってきました。私自身、日本の民謡や謡曲を少しかじった程度ですが、日本の伝統文化を大切に伝えているかと問われると、ノーとしか答えようのない生活をしています。そういう自分が述べることではないのかも知れませんが、彼には、今後も、是非、少数民族の子々孫々にまで継承していただきたいと願っています・・・・・・。
糸島郡志摩町のM邸でのライブを聴いてくださったMさんから。

そして、来北から2ヶ月後には、我が家での窮屈な生活から開放されて、念願のひとり住まいとなりました。
そう・・・・・・、我が家での共同生活は、異民族と異文化の“ぶつかりあい”でもありました。彼らイスラムは、豚肉を忌み嫌い、絶対に口にすることはありませんので、全ての食材から、豚肉とハム等の加工品を一掃しました。まな板も包丁も新品に変えたのは言うまでもありません。言葉が通じない分、目、顔の表情、手ぶり、身体全体あらゆる伝達手段を使って、意思疎通に努めました。その当時は、国際化や国際交流が盛んに叫ばれて、ある種、トレンディーなブームですらありました。しかし、表面的で一時的な「交流」とか「触れ合い」と、「付き合う」ことは明らかに差がありました。付き合うとなると、まず、お互いの歴史、文化、生活習慣、価値観、考え方などが「違うところ」でぶつかります。そして、その、お互いの「違うところ」を理解し、認め、尊重することから、ようやく付き合いが成り立っていきます。その、辛抱強い繰り返しなのです・・・・・・。


<次回予告>
ウイグルの若き民族歌手との出会いと別れ(パート3)
つぎは、「新井英一」という歌手と出会い、共演する幸運に恵まれ、ビッグなコンサートを開いたお話をします。お楽しみに。
 
この記事のURL : http://www.yumeori.net/94560.html
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